マツダ ユーノス500 20G 制作記 1/31/24 フルスクラッチ■EUNOS500 20G(XEDOS6) |
欧州車の様な非常にエレガントなデザインの車です。 制作のポイントはやはりそのデザインの再現と、「ハイレフコート」と呼ばれる美しい塗装の表現でしょうか。 フルスクラッチ第2弾ということで、ランティス以外も作れるのか?という自分への挑戦です。ミニカーは1/43ミニプロモ製です。 |
今回も複製して作ります。一度に色々な角度を見て楽しめるのと、1台だけじゃ労力に対する費用対効果が低いかなと。 材料はケミカルウッドです。まずは4本の材料を2本ずつ接着し2つのブロックを作ります。そして車軸部に3mm丸棒を挿して合わせ(接着はしない)大雑把に削ります。 |
カタログや雑誌とにらめっこしてボディを荒削りしていきます。制作開始からここまで約1週間ですが、ランティスの時よりペースアップが期待できそうです。 ケミカルウッドは扱いやすいですね。因みに「ラクツールSB0470」というのを使っています。 硬さは私には丁度良い感じです。 |
ある程度形になった段階で中をくり貫きます。センターを接着していないtめ、作業がやり易いです。 削りの作業もそうですが、厚みの確認も容易にできます。ひたすら彫刻刀で削りますが、レジン化するとこの作業は非常に苦痛になるため、柔らかい材料の段階で行います。 |
側面の窓を開けると更に厚みの確認がし易くなりますのでどんどん内側を削ります。次にフロント/リアガラス部を開けますが、 強度確保のためここでセンターを貼り付け固定します。 ホイールアーチも削るとプラキットのような感じになり俄然モチベーションが上がります。 |
シャシーはプラ板にて製作します。ベース固定用のナット埋め込み穴も作っておきます。 ナットの埋め込み穴はぴったり過ぎると後で入らなくなるため、ナットにマスキングテープを貼ってから 周りをポリパテで埋めて作りました。 |
内装の制作です。ボディの加工が中途ですが、まず全体の部品を大雑把に作ります。 先にディテールを作り込むと、後でバランス修正が必要になった時にダメージが大きいですからね。 ダッシュボード、リアシートともに、ケミカルウッドを芯にポリパテで形状を整えます。 |
ドア内張りをプラ板とポリパテで作ります。取っ手部とドアポケットの型割りが面倒になりそうだったので内張りの凹部の底は作らず、 ボディ側に内張りの色を塗ることにしました。本当は平らな形状ではありませんが割り切ります。塗り分けも楽になりますしね。 |
内装部品に少しずつディテールを追加していきます。シートはグレード20Gの本皮シートを再現していますが、皮の張った状態をイメージしながら柔らかく削っていきます。 ドアの取っ手は取っ手のくせに何ともつかみ所のない形状です(笑)。 |
フロントグリルはPカッターで溝を彫ったプラ版をグリル形状に切り出し、それと同じ形状の穴を開けたプラ版にはめ込んで外形を削りました。
複製時の手間(バリとか)を考慮し、開口はしませんでした。 右端はディテールの加工に良く使う工具です。ま、一般的な模型用の工具ですね。 |
全体に溶きパテとサフを塗り形状の確認をします。 一旦レジン化してから最終原型を作る予定でしたが、ケミカルウッドの強度が結構ありますのでこのまま原型として作業を進めます。 多孔質ですが、溶きパテとサフで何とかなりそうです。何よりシリコン代が高いから経費削減です(笑)。 |
ホイールの制作です。リムは適当なキットから流用です。メッシュはピンバイスとやすりで12個の穴を開けた1mmプラ版を 切り出して作りました。中央の絵のように3枚重ねて作っています。 プラ版の合わせ目と、リムとの付け根辺りに結構コテコテに溶きパテを塗りつけます。 |
やすりで形状を整えます。メッシュの根元に再び溶きパテを塗り、生乾きの状態で丸棒を押し付けます。はみ出したパテは乾燥後に削ります。 これを4、5回繰り返し肉付けします。実車と比べると穴の形状が少し直線的な感じですが、 下手に手を加えると形が崩れるのでこのままとします。 |
ライトは1mmプラ板で作り、後で透明レジンで複製します。 テールライトの取り付け部はポリパテにグリスを塗ったテールライト押し付けて成形します。 テールライトの裏面にはカットパターンの再現としてメッシュを貼りました。 この後シリコン型へ喰らい付かない様にサフで目止めします。 |
どうも見る角度によってボディ形状のバランスが悪いように感じてきました。 実車の写真と比べるとボンネットが厚く、車高もやや高いように思えます。 またリアバンパーもかなり厚くなり、自分が持つユーノス500のイメージと少し違います。 |
そこでボディを切断してバランスの修正です。 写真の赤ラインの所で約1mm、青ラインの所で約2mn幅詰めしています。ついでに窓の形状もパテで修正です。 中央の写真が修正後の状態ですが、ずいぶん引き締まった感じがして、自分のイメージに近づきました。 おしりも軽くなりました。 |
途中何度か筋彫りをしていましたが、パテ盛りや削りの作業でほとんど消えてしまいましたので彫り直します。 まずラインをボディに描き込み、そのラインに沿ってデザインナイフの刃全体を押し当てます。そしてそのまま刃の背の方向へ「ズズズ」と進めます。 |
デザインナイフで出来た溝をガイドに今度は目立てやすりで広く・深くしていきます。更に深くしたいときはデザインナイフの背やケガキ針で何度かなぞります。 |
そうして出来た筋彫りを溶きパテで埋めてまた掘り直します。この作業を繰り返すことで結構シャープな溝になります。 要は溝の内側を溶きパテでコーティングして、単一素材に置き換えているのです。 この方法は直線ではうまくいきますが、きつい曲線ではなかなかうまく出来ません。 |
ノミやケガキ針を駆使してインパネを仕上げていきます。 エアコンのルーバーは0.5mmプラ板にラインチゼルでスリットを彫ったものです。 スイッチ類は0.14mmプラペーパー、伸ばしランナー等の細切れです。肉眼では気になりませんが、スイッチの並びは結構ガタガタです。 |
デフォッガーの噴出し口を太目のケガキ針で突いてモールドしてみましたが、どうにも汚らしく納得できないため作り直します。 まず別パーツで作るためにダッシュボードに穴を開けます。そして0.5mmのプラ板にラインチゼルで溝を掘り、細く切り出します。 |
先ほどの溝付きプラ板の外側に、同じく0.5mmの細切りプラ板をガイドに当てながら裏から瞬間接着剤でくっつけます。 形を整えてダッシュボードの穴に納めます。最初より精密感が出ましたね。 |
スピーカーグリルを制作します。まず「型想い」をお湯で柔らかくして金属メッシュに押し当てます。 「型想い」の転写率は中々のもので、カッティングマットのラインの塗装の盛り上がりまでも転写されました。 これにポリパテを盛り付けます。 |
メッシュが転写されたポリパテの固まりからスピーカーグリルを切り出します。 ダッシュボード、ドア内張りもグリル形状に掘り込み、グリルを埋め込みます。 金属メッシュを直接使わないのは切り出したエッジの処理が簡単になるのと、接着時に穴が埋まってしまうのを避けるためです。 |
ドア内張りの制作です。スイッチ類は0.14mmのプラペーパーです。 ドアノブ・カーテンランプはテンプレートを使用してケガキました。 カーテンランプはランティスの時は透明部品にしましたが、完全に隠れるため、今回は手を抜きモールドのみです。 |
トノボードの制作です。まずは写真のように3枚のプラ板を貼り合わせます。 プラ板の段差部と、パッケージトレイの蓋の取っ手周辺にパテを盛ります。 リアデフォッガーの吹き出し口(?)の成形は、ラインチゼルで溝を掘った後、部分的にスリットを削ってプラ板で埋める方法をとりました。 |
盛り付けたパテと、スリット部に貼り付けたプラ板を滑らかに削り、溶きパテとサフで仕上げます。 ハイマウントストップランプはプラ板の箱組です。 スピーカーグリルは上で紹介済みの方法と全く同じ方法で作りました。 |
仕事が忙しく中々制作が進みません。 今週末はフロントシートの制作に取り掛かりました。 まずプラ板にてシート形状の枠を作ります。そこへ離型剤をスプレーし、ポリパテを充填してポリパテの塊を作ります。 右の写真はそれを荒削りした状態です。 |
フロントシートは筋彫りを追加後全体にペーパー等で丸みを強調させ、サフで仕上げました。 バックルは0.5mmプラ板の断面に凹加工後1mmプラ板と接着し、スリットを再現しました。後で溝を掘るより簡単です。 |
シートレールや調整レバーはプラ板・プラ棒で作っています。完成後はほとんど見えないので形状はアバウトです。 助手席のシートを「型想い」で複製しようとしましたが、使い物になりませんでしたので、素直にシリコン型で複製することにします。 |