マツダ アクセラ スポーツ 20S 制作記 3/31/24 フルスクラッチ■AXELA SPORT 20S(MAZDA3) |
フロントシートの製作です。カタログの側面図を参考に、発泡材の板でシート形状の枠を作り、そこへポリパテを充填します。 枠の形状・大きさはできるだけ完成状態に近くした方が後の作業は楽になります。こうしてまずは素材となるブロックを作ります。 |
あとはひたすら削ります。削ると気泡が出てきますが都度ポリパテで充填しながら作業を進めます。 シートに近い形状からの削り出しとなりますのでイメージが沸き易く、また寸法も狂い難いので私はこの方法が好きです。 |
フロントシートのステッチを筋彫りで再現し、溶きパテとサフ吹きで表面を整えました。 すごく磨き辛い形状なので5、6回繰り返してもこの程度です。 今回は原型段階で運転席用と助手席用を分けようと思い、これを複製します。 手元に通常のシリコンが残っていなかったので、ブルーミックスで型取りしました。 |
適当な型なので複製品の出来もよくありませんが、何とか2個出来ました。 面倒くさい磨きをまた2回繰り返してとても疲れました。 調整用のレバーとシートベルトのバックルをプラ板で作って追加しています。バックルは最終的にはシートとは別部品として複製する予定ですので接着はしません。 |
ペダルはプラ板で製作し、筋彫りで滑り止めを再現しました。 シャシーにはシートレールのステーなどを追加し、リアシートにも少し加工を加えた後、各部品にサフを吹きました。 まだまだ傷が多くてサフと磨きを繰り返さなければなりませんが、天井以外の内装はほぼ完了です。 次回は久々にボディの加工に戻りたいと思います。 |
ランティスの窓はバキュームフォームで作りましたがあまり綺麗な出来ではありませんでした。 ユーノス500は始めバキュームフォームで作りしたが、出来が悪くて結局平板に変更。フィッティングが今一で、無理矢理窓枠に馴染ませて接着しました。 これらの反省を踏まえ、今回窓は平板とし、最初から平板に合わせた窓枠を作ります。 |
リアはグリスを塗った仮の窓の周りにポリパテを盛り、硬化後窓を取り外して形を整えました。 3次曲面ではありませんが、それほど違和感はありませんし、無理にバキュームフォームで作るよりも平滑に仕上がって模型栄えすると思いますがどうでしょうか? もっとも綺麗にバキュームフォーム出来るスキルがあれば一番良いのですが(笑) |
トップカウル部に少しディティールを追加しました。
フロントの窓枠をボディに接着し、サイドウィンドウにもプラ材で窓枠を作りました。
Bピラーは加工の邪魔なのでもう少し後で追加します。 見ての通りウィンドウは全て外嵌め方式になります。その方が天井やピラー裏の製作がし易いからです。 |
Bピラーはプラ板の積層です。写真のように少し幅の狭いプラ板を挟んで作り、ウィンドウを食い込ませられるようにしておきます。 そうすることでウィンドウサイズが多少ずれても内外とも目立たないはずです。 そしてボディに接着です。 |
実車写真の赤丸部のフレームは無理に原型では再現せず、複製後ウィンドウの表面にプラ板を貼って再現したいと思います。
各ピラーとの繋がりをスムーズにするために内装に再び手を加えました。 サフを吹くと大分完成に近づいたように見えますが、まだまだ加工しなければならない箇所が山積みです。 |
天井裏の工作です。窓枠との隙間をポリパテで埋めて均します。指などで塗りこむと作業がし易いです。 その後ペーパーで全体を平滑にしますが、うねりが出ないように最初は#100位の荒いペーパーで力を入れずに磨き、平坦になってから細かいペーパーやスポンジやすりで仕上げます。 Bピラー取り付け後にサンバイザー部の凹みなども掘り込みます。 |
サフを吹き仕上がりを確認します。傷があれば溶きパテを塗ってまた磨きます。 プラ板でルームランプ、アシストグリップ、サンバイザーを製作しました。今回は透明部品で作ることには拘らずに原型段階で接着してしまいました。 |
ホイールは標準の16inchではなく、愛車と同じオプションの17inchで製作します。一見難しそうですが、スポークタイプは意外と楽に作れます。 まずは1組2本のスポークをプラ板にて製作します。V字にカットしたプラ板の中央を半丸やすりで削り、全体の形状を整えます。 そしてブルーミックスと光硬化パテで複製し、両面テープを貼った写真の上に並べて接着します。 |
センターキャップはマツダの凸マークですが、凸整形は難しいため次のように作ります。 まずは少し太めの罫書針でプラ板にマークを掘り込みます。 次に丸穴を開けたプラ板を重ね、そこに光硬化パテを盛ります。硬化後取り出してサフを吹いて完成です。 スピーカーグリルと同じ製作方法ですね。ちょっとモールドが甘いですが、いくつか作った中でてこれが一番マシでした。 |
手元にあったインプレッサのホイールを加工し、先ほどのスポークとセンターキャップを接着します。 繋ぎ目には瓶入りのサフを塗り、乾燥後にペーパーで磨いて処理します。 ナットは汎用のナットパーツを使いました。写真で拡大すると少し荒いのが分かりますが、現物は十分許容できる仕上がりです。 |
アクセラのグリルは大きくて目立つ上に、横長六角形のハニカム形状です。菱形のエッチングパーツや筋彫り等でお茶を濁そうかとも思いましたが何とか再現を試みました。 まずは0.25x1mmのプラ材をプラ板で製作した型を使って波形状に整形します。 それを流し込み系接着剤を使って順番に接着します。パッと見の立体感は良かったのですが、菱形で並びも良くありません。 |
ということで作り直しです。今度は同じプラ材から切り出した細切れを波板の間に挟みこんでいくことで六角形を再現しました。 また並びが崩れないように、ベースのプラ版にはガイド線を引いて作業しました。 これが大正解で、我ながらうまく出来たと思います。よく見るとまだ大きさが不揃いですがこれで十分でしょう。 |
完成したメッシュの板を加工してフロントグリルの完成です。
グリルは製作開始時からエクステリアの最大の難所と考え、ずっと脳内シュミレーションをしていましたが、良い製作方法を思いつきませんでした。
でもいざ作業に取り掛かると今回の案を思いつくことが出来ました。
実際に手を動かすのは大切ですね。 ボディのライト、グリル部もざっくりと開口しました。 |
ダミーインテークも中央のグリルと同じ方法で作ります。実車も本当にダミーで、メッシュ部は開口していません。中央のグリルについては、できれば複製後に開口したいと思っています。 フォグランプは透明化や塗装を考慮して別部品化しておきます。フロントバンパーからフェンダーにかけてのラインをポリパテで修正し、各パーツを嵌めてみました。 いい顔つきになりましたね! |
ヘッドライトを製作します。実車は間近でも見てもギラギラ光ってリフレクターの形状が良く分かりませんが、複雑な形状をしています。 コンセプトカー「清(きよら)」の葉っぱのイメージの名残りでしょうか。今回はライトカバーをバキュームフォームで作るため、まずはポリパテで原型を作ります。 表面の溶きパテやサフが熱で剥がれないように、レジンで複製したものを使います。 |
バキュームフォーマーは25年くらい前に作ったものでかなり痛んでおり、いい加減作り直さなければと思いつつも放置中です。 カバーは0.2mmの塩ビ板で製作しました。透明で写真では分かり辛いですが、ボディのレンズ部にポリパテを盛り、その上からメンソレータムを塗ったカバーを被せ、リフレクターの元となるポリパテの塊を作ります。 |
出来た塊を削り、プラ棒と組み合わせて形状を出していきます。レンズは3mmのスチールボールです。
右の写真では更にV字のプラ板を貼っていますが、実車もこのような透明部品が被さっています。小さくて複製が困難なので、本番は透明プラ板で作るかもしれません。 とにかく面倒な形でした。もっとモデラーのことを考えて欲しいものです(笑) |
リアのコンビランプは更に複雑な形状です。フロントと同じようにバキュームフォームで製作します。ポリパテで型を作り、0.2mmの塩ビ板で成型です。 できた成型品の内側にポリパテを盛ってボディに合わせ、リフレクターの元となる塊を作ります。 |
複雑にカットされたレンズは2mm丸棒に0.14mmプラペーパーを巻きつけたあと、放射状に溝を掘って再現しました。 中央には0.8mm洋白線+1.2mm真鍮パイプ+1.6mm真鍮パイプを組み合わせたものを埋め込んでいます。 う〜ん、訳分からん形ですねぇ(笑)。 |
ドアミラーの製作です。私の定番となりつつある方法で作りました。 まずは0.5mmプラ板をミラー形状に切り出し、その周りに0.14mmプラペーパーを巻きつけて接着します。 出来たミラーをプラ板の細切れを使い、三角に切ったプラ板に瞬間接着剤で固定します。 そこへポリパテを盛り付けて削っていきます。 |
ウィンカー部を一体で作りましたので、複製時は透明レジンを使い、ウィンカー部をマスキングして塗装する予定です。 その他にプラ板と0.6mm洋白線でルーフアンテナを、プラ板でハイマウントストップランプを作りました。 |
マフラーは2mmの透明ソフトプラ材と3mm丸棒の組み合わせ、タイコはプラ板の積層からの削り出しです。 ルームミラーはドアミラーのようにプラペーパーを巻いて作りました。 ワイパーはプラ角材の組み合わせです。 |
ドアノブのような凹みを綺麗な形に削るのはそのままでは結構難しいですが、写真のようにマスキングをして削ると余分な部分を削らずに意外と楽に削れます。 ドアノブ自体は角棒からの削り出しです。時間が無いですがドアパネルの形状が気になったのでパテを盛って修正しました。 |
エンブレムのモールド、フロントのフラップ、リアの反射板を追加し、原型が完成しました!
後半時間の都合で少し雑になりましたが、全体的に前作2作よりも良い出来で満足です。 11/11 AM0:00時現在、急いでシリコン型を製作中です! |
型を製作し、完成しました! えっ、いきなり(笑) やはり心残りがあるまま来年のホビーフォーラムまで待つのがいやで突貫で仕上げました。とはいえエンブレムも無く、接着剤はみ出しまくりの未完状態ですが。 11日21時から13日6時までぶっ通しで複製と塗装を行い、その間写真を撮っている余裕など皆無でした。名古屋までにもう少し手直しした後詳細な写真をアップします。 |
ホビーフォーラム後分解し、再塗装に取り掛かりました。元はスカイブルー+色ノ源シアン+パールパウダーで塗装していましたが、 絵の具の水色のような色でいまいちだったので、更にシアンとシルバーを混ぜることで少しトーンを落としました。 |
クリアパーツも作り直しです。硬化時間が24時間以上のため、前回は失敗してもやり直す時間がありませんでした。 複製にはクリスタルレジンを使用しています。透明度が無いように見えますが、クリアを吹くと結構綺麗に透明になります。 ライト類は細部を塗装後、裏からミラーフィニッシュを貼りました。 |
バキュームフォームパーツもフィッティングが悪かったので作り直しました。リアコンビランプの黒丸のボタンはドアロックボタンです。 リアのレンズカバーは本当はリアハッチの部分で分割すべきですが、汚らしくなりそうだったので、内側のレジンパーツに墨入れのみ施しました。 リアサイドの窓に桟を追加し、リアとリアサイドのウィンドウにスモークを吹きました。 |
エンブレム、ネームプレートはMD-5500で自作しました。メーターとナビ画面は高画質向けのコピー用紙です。 最後はドタバタで制作記の写真もあまり撮っていませんでしたが、何とか完成することが出来ました! |
以上で「アクセラ スポーツ 20S」の制作記は完結です。お付き合いありがとうございました。