マツダ アクセラ スポーツ 20S 制作記 2/31/24 フルスクラッチ■AXELA SPORT 20S(MAZDA3) |
裏面の薄肉部分をポリパテで裏打ちし、表面の気泡はラッカーパテで埋めました。 ホイールアーチ部など不要部分を大雑把に除去し、窓も開口しました。今回もウエーブのノンキシレンタイプのグレーキャストを使いましたが、 被削性が良く、窓の穴あけ加工も楽でした。また形状も把握しやすい色なので扱い易いです。 |
シャシーの制作に取り掛かります。 ホイールハウスですが0.5mmのプラ板を4枚重ねて作ります。2mmのプラ板1枚だと綺麗に曲げるのが難しいのと、内外での伸び量が違うため歪みも出易いです。 そこで0.5mmプラ板を写真のように適当な円筒に押し当て、接着剤で貼り重ねました。曲げた状態で固めてありますので外してもアーチ形状は保たれたままです。 |
2mmのプラ板でホイールハウスの壁を作り、同じく2mmプラ板を切り貼りして作ったシャシーに接着します。 レジンで複製する時の湯流れを良くするために、全体的にそこそこ厚みを持たせながら制作していきます。 |
ベース固定用のナット埋め込みスペースを作ります。 M4ナットにマスキングテープを貼り一回り大きくします。 次に短冊状に切った0.5mmプラ板をナットの周りに並べて接着します。両面テープを張ったプラ板の上で作業すると楽です。 |
シャシーの底面にプラ板で凹凸をつけ、先ほどのナット受けも接着します。 隅の部分にポリパテを盛り、シンナーをつけたスパチュラで段差を均していきます。 一応実車を見ながらですが、完成後はほとんど見えないため形状はかなりいい加減に作っています。 |
ドア内張りは今回はプラ板メインで制作します。 スピーカーは8mmのプラパイプに0.3mmプラ板を巻いて作りました。グリルは別に作って嵌め込む予定です。 形状については雰囲気が出てれば十分なので多少簡略化しています。 接着前に並べてみましたが、そこそこ立体的な造形になり良い感じではないでしょうか。 |
各パーツを接着します。 凹角部には光硬化パテを盛って各面を滑らかにつなぎます。 光硬化パテは粘度が程よく低いため、表面張力によって盛り付けるだけでそこそこ表面が滑らかになります。 研磨作業がやり辛い所では使い易いのではないでしょうか。何より超速で硬化しますしね。 |
デザインナイフやエッチングソーを使ってドアノブを掘り込みます。とても細かい作業なので形状が把握しやすいように常にマジック等で色付けしながら作業します。 また各所のプラ板の隙間を光硬化パテで埋めます。隙間にパテを少し盛り付け、ティッシュで拭き取ってから光を当てると簡単です。 |
細かな筋彫りにはラインチゼルや尖った罫書き針は使いません。しっかりとしたガイドがないとラインがよれてしまうからです。
写真のような直進安定性のある工具を使います。太目の罫書き針はバリを抑えて筋彫りを仕上げるのに使います。 ドア間フレームをプラ板で製作し、一度状態を確認するためサフを吹きました。 |
スピーカーグリルはレースのカーテンを使って作りたいと思います。 丸くカットしたプラ板をレースのカーテンで包み、根元を瞬間接着剤で固めます。 そのあと流し込みタイプの接着剤をたっぷり塗って全体を固めるとともに目止めします。 |
出来たグリルにサフを吹きましたがどうも仕上がりが良くないため別の方法で作り直します。 まずプラ板にPカッターで格子を刻みます。その上に丸穴の開いたプラ板を両面テープで貼り付けます。 |
離型剤を塗布後光硬化パテを充填して硬化させます。 硬化後取り出してバリを除去し完成です。 型取りのことを考えると網は隙間にシリコンが流れ込んでしまうため使えません。 貫通していない網目を作るのは中々面倒です。 |
取っ手はプラ板を少しカールさせてから削り込んで作りました。
スイッチ類は0.14mmプラペーパーと1mm丸棒から切り出しました。型割り・塗装を考えて取っ手は別パーツとし接着はしません。 ようやく内張りの完成です。 |
リアシートの座面を制作します。まず座面をパート毎にプラ板で切り出します。 クッションらしさを再現するために写真のようにパート毎にプラ板の厚みを変えています。 切り出した各プラ板をペーパーで削って丸みを持たせた後貼り合せます。 |
次にシャシーにマスキングゾルを塗った後ポリパテを盛り、その上にプラ板で作った座面を載せて硬化させます。 硬化後取り外し、更にポリパテや光硬化パテを盛って整形します。 |
全体をペーパーやスポンジやすりで磨き、自然な形状にします。筋彫りも追加します。 シャシー側のボリュームが足りなかったため、こちらにもパテを盛って調整しました。 これで座面が完成です。 |
リアトレイもプラ板にて製作します。中央部が凹んでいますが、こういった四角形状の凹みを作るときは、 四角く穴をくり貫くよりも四辺に分けて組み合わせたほうが楽で正確にに加工することができます。 パテを使っているのは単に寸足らずになってしまったからです。 |
リアシートの背面も座面と同じ作り方です。 厚みを持たせるためにプラ板で箱組みしますが、ベース固定用のビスと干渉する部分は逃がしておきます。 |
背面を接着し、天面部の穴をプラ板やパテで埋めます。 次にセロテープを貼り付けてポリパテを盛ります。硬化後取り外しヘッドレストの形状に削りだします。 |
シャシー側もシートやトレイをホールドさせるための追加工を施します。
この辺はいつも行き当たりばったりで作っていますので、作品ごとにパーツ分割が異なります。
そろそろ自分流の方法を絞りたいものです。 細かなディティールや表面処理がまだですが、リアシート周りがほぼ完成しました。 |
ダッシュボードを製作します。材料はケミカルウッドです。 ドアの内張りやリアシートは平面的な構成でしたのでプラ板で製作しましたが、 このようにどこから手をつければよいのか分からない形状のときはブロックから削り出すのが手っ取り早いです。 後でパテで修正するので寸法など気にせずに写真を見ながらまずはざっくりと削ります。 |
センターコンソールボックス部を延長しました。
シャシーとフィッティングさせる為、相手部品にグリスを塗った後ポリパテを盛って組み合わせます。
パテを盛ったり削ったりを繰り返して大まかな形が出来ました。 ランティスから乗り換えた直後はセンターコンソールがずいぶん高くて風呂に入ってるような違和感を感じましたが最近の車はみんなそうなのかな? |
メーターを作りますが結構作り方を悩みました。で、結局こんな風に進めました。 まずグリスを塗ったプラ板にポリパテを盛ります。更に生乾きの状態で6mmのアルミパイプを押し付けます。 硬化後プラ板からパテとアルミパイプを外します。 |
パイプを取り外し、中に詰まったポリパテを写真のように押し込みます。 完全硬化前なら簡単にずらすことが出来ます。 なお写真では爪楊枝を使っていますが、割れそうになったので途中で径の大きい筆の柄に変えて行いました。 |
アルミパイプの先端を斜めに削ってから再度穴の開いたパテの塊に差し込んで接着します。 後端部にポリパテを盛って写真中央のように全体の形を整えます。 その後0.3mmのプラ板を巻いて完成です。シリコン型を作る関係で凹部の深さはわざと浅めに作っています。 |
メーカーオプションのHDDナビを作ります。 両脇のスイッチは0.3mmのプラ板にラインエンクレーバーで筋彫りしたものです。電源ボタンは伸ばしプラ棒です。 そのほかのパーツもすべて0.3mmプラ板で、流し込み系接着剤で接着しました。 非常に細かいですが、写真のように大きな状態で細部の加工を済ませておいてから、後で所定のサイズにカットすると少し加工が楽になります。 |
インパネ部分にナビやエアコンのグリルを埋め込むための凹みを彫ります。 ハザードと時計のスイッチは小さなノミを押し付けてモールドしました。 エアコンのグリルは0.5mmプラ板にラインチゼルで筋彫りをしたものです。 全体の様子を確認するためにサフを吹いて各部品を組み合わせてみました。 まだまだ小傷が残っていますが、上面は狙い通りに仕上がりそうです。 |
各エアコンの吹き出し口を製作します。まずは両サイドの丸型のものから。 3mmの丸棒の断面にルーバーが閉じた状態のモールドを施した後、0.14mmのプラペーパーを二重に巻きます。 二重目は少しずらしておきます。次に5mmの丸棒をパイプ状に加工し、先ほどの3mm丸棒を差し込みます。 プラペーパーを一段ずらしたことで筋彫り風に仕上がりました。 |
上面両サイドの吹き出し口は、ラインチゼルで筋彫りした0.5mmプラ板の周りに0.5mm角のプラ棒を貼り付けて再現しました。 非常に小さいですが、テープで固定しながら流し込み系接着剤で接着すると楽です。 ウィンドウ部のものはユーノス500の時と同じ手法です。筋彫りした0.5mmプラ板を1mm幅にカットしたものと0.5mm角のプラ棒を用意します。 |
先ほどのプラ材3本を湾曲させた状態で接着・定寸します。ダッシュボードに凹みを彫り、吹き出し口を接着します。 隙間をパテで埋めて表面を均すと筋彫り部のみが残るという塩梅です。 運転席側のスイッチ類もプラペーパーの細切れで再現し、これで上面は完成です。 |
シフトゲートを作ります。 0.3mmのプラ板にゲート形状に合わせてピンバイスで0.3mmの穴をいくつか開け、それをデザインナイフで繋いでくり貫きます。 少しいびつになりましたが私の腕ではこれが限界のようです。 プラ板を重ねて製作したゲート部をセンターコンソールに埋め込みます。エアコンの調整つまみを埋め込む穴も開けておきます。 |
コンソールボックスのふたは2mmのプラ板で製作しました。実車はこのふたがスライドして肘掛になり、なかなか使い勝手が良いです。 シフトノブは0.4mmの洋白線とプラ棒の組み合わせ、サイドブレーキは1.2mmのプラ板からの削り出しです。1.6mmの真鍮パイプでプッシュスタートボタンも再現しました。 |
ハンドルの製作です。まずは1.2mmのアルミ線を丸めたものにT字型にカットしたプラ板を接着します。 それにポリパテや光硬化パテを盛って整形します。 中央にはマツダのエンブレムが付きますが、一段凹んでいるため、マスキングテープを貼ってからサフを吹くことで凹みを再現しました。 |
パドルシフトはプラ板とプラ棒の組み合わせです。ハンドルコラムは2mm丸棒にパテを盛って整形しました。レバーは真鍮パイプと真鍮線の組み合わせです。 運転席周りは密度感が高くて見せ場の一つのため、作っていて気分も盛り上がりますね。 |