マツダ ロードスター(ND型) 制作記 2/31/24 フルスクラッチ■ROADSTER Type ND(MX-5) |
ボディの大きな傷を溶きパテで埋め、ついでに筋彫りも彫り直すためにパテで埋めました。 BMW318iの制作記でも私の筋彫りの方法を紹介していますが、筋彫りはこの後何回もパテ埋めと彫り直しを繰り返し、綺麗なラインと均一な溝幅を目指して仕上げていきます。 |
ここで一旦サフを吹いて、全体の様子を確認します。 さて、ようやく名古屋オー集でお見せしたところまで制作記を公開することが出来ました。 次回からはいよいよオー集以降の進展をお見せいたしますのでお楽しみに!(あまり進んではいませんが(笑)) |
ホイールを製作します。 最初にスポーク2本分をプラ板から削り出します。この時いきなり小さく切り離さず、持ち手を残しておくと加工がし易くなります。 その後、ブルーミックスと光硬化パテで4個複製し接着します。 |
リムの部分はNCのキットから流用します。 まずはキットのホイールの裏からブルーミックスを押し付けます。 その後スポークを切り離しますが、軸の部分はエンブレムのモールドを残しつつ取っておきます。 リムは端面を平らに削ったあと、エバーグリーンの角棒を丸めて貼り付けます。 |
自作したスポークと残しておいたキットの軸部を接着しますが、ここで前述のブルーミックスの塊を使います。 この塊をガイドにすることで、軸をセンターにまっすぐ固定することができます。リムとスポークの隙間をパテで埋め、汎用の六角ナットパーツを接着してホイールの完成です。 写真で見るとあまり良い出来ではありませんが、実物はそれほど気にならないのでこれで良しとします。 |
ヘッドライトをプラ材とスチールボールで製作しました。 名古屋オー集で展示した時、後方からボンネットを見たら、右フェンダーがかなり高くなっているのに気付いてしまいました。 指摘されずに内心ホッとしていました(笑) ガシガシ削って修正です。 |
次にブルーミックスを押し付けます。この時プラ板で押し当て、平らな面を作っておきます。 今回はリフレクターとレンズカバーを一体で作ろうと思います。要はこのブルーミックスが原型になります。 平らな面を作ったのは片面の型を作り易くするためで、透明レジンで複製後に削ってライト形状に仕上げる予定です。 |
リアもリフレクターとレンズカバーを一体型にしました。こちらはブルーミックスで転写せず、透明になったときのことをイメージしながら作っていきます。 フォグやサイドマーカーはプラ板で作り、カットパターンも簡略的に再現しておきました。 |
それぞれ埋め込むと写真のようになります。全て透明レジンで複製する予定です。 |
ドアミラーを製作しますがいつもの作り方です。 まずプラ板をミラー形状にカットします。 そこへ0.14プラペーパーを2重巻きし、プラ棒でボディと位置合わせをします。 位置が決まったらポリパテを盛り付けます。 普段相手部品にくっつかないようにメンソレータムを塗りますが、サフを塗ったときはポリパテのシンナー分でサフが侵されてしまうので、今回はマスキングテープを使用しました。 |
あとは削って仕上げていきます。始めNCのキットをベースに改造しようと考えていましたが、結構形が違ってかえって大変そうだったので結局この作り方にしました。 |
ドアノブを作ります。まずドアにドアノブを書き込んで位置を決めます。 マスキングテープでその形を写し取り、彫刻等やルーターを使って左右同じ位置に加工します。 |
ドアノブ自体はプラ角棒を削って作りました。サフ吹き〜塗装を見込んで凹みは少し大きめに加工しました。 ハイマウントストップランプはプラ板で製作。マフラーもプラ材で作りましたが、完成後はあまり見えないので形状は割りと適当です。 |
ロードスター特有のエアロボード(風の巻き込み防止板)です。 メッシュパーツで作った方がリアルと思いますが、結構面倒な形なのと複製がし易い理由からNCのキットを改造して作りました。 でも複製後はピンバイスで開口くらいした方が良いかもしれませんね。 |
ペダルは何ともミニカーチックな作りでスミマセン(笑)
ロークオリティでも覗き込まないとよく見えないので、意外とそれらしく見えるでしょ?ネッ(笑)
アンテナはNCのキットを流用し、基部を修正しました。 これでほぼ全てのパーツの原型が完成しました。 |
フロントのエンブレムが収まる部分は僅かに凹んでいます。 マスキングテープを貼った後、サフを吹き重ねて再現しました。 ただ微妙な段差なので、多分塗装を重ねたら分からなくなると思います。 ボディ裏面を初公開。なんとシャシーがありません。正統派モデラーの方から失笑されそうです(笑) |
ブレーキディスクやワイパーはNCのキットを流用しますので、ようやくこれで原型の完成です! NDのリアは中々グラマラスなデザインですね。 |
自分の作り方はいつもそうですが、あまりハイディティール寄りではありません。 時間も掛かるし綺麗に作る自信がないからです。それよりも面やラインの流れに気をつけて、パッと見たとき格好良く見えれば良いなぁと思いつつ制作しています。 今回のロードスターも狙い通り。完成が楽しみです。 |
複合素材で出来た原型の経年変化を避けるための材料置換と、塗装失敗時の原型破損のリスク回避のため、今回も型を作って複製することにします。 シリコンは定番のダウコーニングの8000番と3498番です。他のシリコンも時々使いますが、以前マチウリ様に紹介していただいてから、迷ったときにはとりあえずこれを使っています。 |
ボディの型を作りますが、いつもフロントを下にしたアンダーゲート方式で作っています。 この方法だとリアの頭頂部に必ず空気が溜まりますので、写真のSHINARIの型のように型に切れ込みを入れて空気を逃がしていますが、この後処理がちょっと面倒です。 |
そこで今回は写真のようにあらかじめ空気の逃げ道を作っておきました。 このままだと成型品が型から外れないように見えますが、離型時にこの部分を折って取り出します。 樹脂金型のサブマリンゲートに似たようなような方法です。 |
型の製作を続けます。複数必要なパーツやクリアパーツは、他のパーツとは別型で型を製作します。 |
こちらは片面取りで済ませるパーツです。ヘッドライトの原型は既にご紹介のとおり、今回はシリコンゴム(写真で青色のものです)製となっています。 同じシリコンゴムでも種類が違うのでくっつかないだろうと楽観視し、一応レジン用の離型剤スプレーを軽く吹いてシリコンゴムを流し込みましたがガッツリくっついてしまいました(笑) |
仕方がないので原型用のゴムから作り直し、今度はシリコンゴム用の離型剤をしっかりと塗り込みましたが、当然ながら簡単に剥がすことが出来ました。手抜きはいけませんね。 これで型の準備は出来ました。次はいよいよ複製です。 |
レジンはR.C.BERGの「ファインキャスト」とウェーブの「レジンキャストEX.」を使いました。特に拘りはなく、手元にあった在庫です。 まずはボディの複製です。空気の逃げ道を工夫した甲斐があって、小さな気泡は残ったものの概ね良好な複製品が出来ました。 テストショット後、ゴム型に空気の逃げを追加工する必要がなかったのは初めてです。 |
次はタイヤ&ホイールです。テストショットでは軸とナットにレジンがうまく流れていません。 そこで、流れにくい部分にあらかじめレジンを流し込んでおくと欠けなく複製できました。 またバリが多いですが、これはスポークにレジンが流れ難そうだったので型締めをわざと緩めにしたためです。少しオーバーフローさせるくらいの方が空気が抜けてうまく成型出来ます。 成型不良の修復よりバリ取りの方がずっと楽なのです。 |
結果はやはり気泡が残るものが多く、残念な結果となりました。 今までどおり通常のクリスタルレジンを買い直そうとしましたが、折角なので他に良い物がないか調べ、今度は「デブコンET」を試してみることにしました。 デブコンETの評判は概ね「臭いがきつい」「容器が使い辛い」ですが、気泡抜けは良好のようです。 |
早速試しましたが、撹拌後10分弱でほぼ気泡がなくなり期待通りでした。ただし硬化剤の臭いは確かに強烈で、人によっては我慢できないかもしれません。 またその硬化剤の色は黄色で、主剤と撹拌すると色は消えていくものの、完全には透明にならないようです。 硬化時間も公称値よりやや長く、24〜48時間くらい掛かりました。 |
両者のレジンを比較してみました。透明度は左の「クリスタルレジンNEO」、気泡抜けは「右のデブコンET」が上といった感じで中々悩ましいですが、気泡はやはり目立つので、今回はデブコンETを使おうと思います。 テストショットや予備を含めて数台分複製しました。次からやっと塗装・組み立てです。 |
まずはボディ色で塗装する部品から処理していきます。 複製したパーツの気泡をパテで埋め、サフを吹きました。 NDはダッシュボードのウィンドウ際の一部やドアの内張りにもボディ色が施されています。 また今回はボディと内装を一体化して作っていますので、要は早くボディ色を塗らないと他の箇所の塗装がほとんどできません。 |